鉄道で泣いた日#4 トワイライトプラザ

駅のベルが鳴り車掌さんの笛を合図に列車の扉が閉まる。動き出すと直ぐに加速していき数十秒でホームから下の鈍く光る鉄路が姿を現した。
そして次第に遠く小さくなっていく青い客車の後ろ姿をずっと見送くる少年もいる。
少年の首にぶら下げたフィルム一眼カメラから鉄道好きのなのが伺える。

駅員も乗客もいなくなり閑散とした駅ホームに残っているのは、さっきの少年、既にオヤジの私、そして鉄錆と機械油が混じった臭いだけ。
ホーム下に眼をやると、車輪が接する部分だけがピカピカに輝く線路と対照的に、鉄粉が降り積もった枕木やバラスト石が錆色に赤茶けて佇んでいた。

と妄想炸裂でスタートした♯4、いよいよシリーズ最終回です。
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トライライトプラザは駅ホームを模した屋外にトワイライトエクスプレスとブルートレインの機関車と客車(寝台車)が六両展示中♪このエリアは夕方以降に撮るのが雰囲気ありそうなので次回にチャレンジしようと思ってます。

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窓の映り込みが激しいのに加え、トワイライトエクスプレスの客車はスモークガラスなので、それらが窓からの覗き見(笑)を阻みます。美しいテーブルセッティングと落ち着いて気品ある客車内の様子が、この列車での優雅な旅を物語っていました。

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そして隣にはブルートレインが鎮座。私には思い出がいっぱい詰まった懐かしい列車がブルートレイン。
此れだけは客車内も見学したかったなぁ。しつこいけど此れだけはスタッフさんを配置してでも客車内見学できるようにして欲しいなぁ(^q^)

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こちらはA寝台客車の様子。上写真のように昼間は下段ベッドのスペースを向かい合う座席として使いました(※座席上の上段ベッドは常にセッティング済み)
上段寝台にはスライド式遮光板付の小窓がありベッドに入っても外を眺めらます。ワクワクして上段ベッドからの車窓を楽しみにしたけど、当時の夜の車窓はただただ暗闇の中を走る感じで、踏切音と共にたまに迫って来て通り過ぎていく赤い点滅が見える程度で退屈でした。そして夜中の途中停車駅は寂しくてちょっと怖い風景に見えたのも印象的でした。

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上写真はA寝台の下段ベッドがセッティングされた様子。時間が来て乗務員さんが座席をセッティングしてくれると広いベットが現れ、幼い子供にはたまらん遊び空間になるのです\(^o^)/ハシャギすぎる兄弟を母が注意しても効かない事態に、ついに父の鉄槌を食らったのも今では良い思い出です。

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かつては日本中で活躍したブルトレでしたが2015年3月に定時運行終了になり、その年8月の臨時列車運行を最後にブルトレ60年の歴史が終焉しました。寂しさは否めませんが、それも時代の流れですから仕方ない事ですね。
京都鉄博の本館には幾つかのヘッドマークも展示してあり、その中には私が乗車した「瀬戸」のヘッドマークが!此れは嬉しい再会でした♪

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上は私家族が東京に居た頃、父の生まれ故郷の愛媛県宇和島市に里帰りで利用した「寝台特急瀬戸」「特急しおかぜ」「宇高連絡船」切符を今も残してあります。
西調布~新宿まで京王線、新宿~東京(上野?)まで山手線、そして東京駅から寝台特急に揺られ宇野駅まで、そして宇野港~高松港は約一時間の船旅、四国の北側を列車でぐるりと高松駅~宇和島駅までと、片道が延べ二日間近くの長旅が約(たった)30年近く前まで実在したのです。
昭和オヤジなら誰でも一つや二つはある懐かしい思い出ですよね\(^o^)/

京都鉄道博物館の貴重な所蔵品の数々を目の前に、それら展示品から発せられる膨大な情報量は一回の訪問なんぞでは到底観きれるものでないのを、本館一階フロアの1/4程度を歩いただけで理解しました。
それは博物館は単に珍しい展示物を観て驚いたり、歴史をただ懐かしんで終えるだけの箱空間に留まってはいない、博物館本来の姿があったと云う意味で、例えば圧倒的物量の展示物の中から幾つかでも興味を見つけ出せれば、それを記憶・記録として持ち帰った後の楽しみも格段に増えていきます。

私の事で云えば、此処で興味を持った事を更に掘り下げて調べてみることによって、全く別の形に展開していき、更に新しい興味へと果てしなく広がっていく「扉」の存在もありました。
前回ポスト♯3の年表の東京オリンピックや東京タワーは誰でも知るエポック的存在なので表記しましたが、新幹線デビューの1964年には自動車メーカー・ホンダが世界最高峰自動車レースのF1グランプリに日本メーカーとして初参戦したり、戦後初の国産旅客機YS-11型が本格運用され始めたり、またその前後数年で調べると、1960年代は「新時代の幕開け」を日本の国全体、各家庭のお茶の間規模で感じられる時代だったのを知りました。

鉄道博物館の展示品を通して、知った「小さな点」は日本や世界の歴史を知る切っ掛けにも充分になりえる「増幅する点」であり、繋がった線上にある「様々な点」は、いく枝にも分岐しながら、人によってはやがて世界にまで繋がってしまうと云っても決して大袈裟でなく、人それぞれの展開による「点と線」が作れる魅力に溢れていました。

妄想力だけは一人前の私には刺激十分なワンダーランドが京都鉄道博物館でありました。


by hanashigai | 2018-01-28 19:00 | 鉄道風景 | Trackback | Comments(6)
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Commented by renchiyan3 at 2018-01-29 05:38
おはようございます
ほんと最初の一回目は扉を開くのがやっとですね 私中々行けないけれど
又何時か行ってみたいです 今度はほんとに見たいモノだけゆっくり味わ
えたらって思っています ご苦労様でした 次回楽しみにしています
Commented by aitoyuuki32 at 2018-01-29 12:38
旅を楽しむ、そんな遊び方が
乗り物のスピードアップとともに
少しずつ無くなっていくのは残念なことですね
Commented by sarusaM1 at 2018-01-29 12:56
お久しぶりです。
記事を遡って拝見しましたが、素晴らしい博物館ですね!
こちらは名古屋にリニア・鉄道館がありますが、それと比べてもブルートレインが充実しているのは羨ましいです。
昔、北斗星やトワイライトエクスプレスなどで旅行するのが夢でした。
今でもサンライズエクスプレスが走っていますが。
中も見学したいですが、宿泊体験してみたいと思うのは贅沢でしょうか(^^;?
リニア・鉄道館の方では700系まで展示されてます。
東海道新幹線の車両が個性的でなくなるのは残念ですが・・。

叡山電鉄に観光電車が走るようですね。
そちらのレポも楽しみにしてます。
長良川鉄道では「ながら」の3号車がデビューします。
冬にはコタツ列車になるそうです。
Commented by hanashigai at 2018-01-29 20:11
>renchiyan3さんへ
こんばんは
今回は最初の扉を開くワクワクを存分に味わいました♪
オープンから時間が経って落ち着いてきてるので、次回に来られた時は
じっくりゆっくり観覧できると思います\(^o^)/
その日が来た時のレポを楽しみにさせていただきます。
Commented by hanashigai at 2018-01-29 20:18
>aitoyuuki32さんへ
本当におっしゃるとおりです。
「旅」って「家~目的地~家」までの、全ての時間を指すはずですが、現代は移動時間はそれに入らなくなってしまってるようで寂しいです。
以前、沖縄県の石垣島から敢えてフェリーで遠くの離島(鳩間島)に行こうとしたら、週に二便しかないとの事で断念しました。
高速船も楽しいけど、瑠璃色の海をのんびり船旅したかったのです。
Commented by hanashigai at 2018-01-29 20:44
>sarusaM1さんへ
御無沙汰しておりました。
今回のシリーズは此れでも、かなり頑張って言いたい事を絞り込んで記事にしました。
当たり前ですが京都鉄道博物館の魅力の1/10も伝えられていないと思っています。
名古屋のリニア鉄道館は以前から知ってるのですが、なかなか訪れる機会がないです。
僕も「北斗星」「トワイライトエクスプレス」は憧れの存在でしたよ。
母は「トワイライトエクスプレス」で鉄旅してるので、今でもそれを嬉しそうに自慢げに話します。
そう云う存在になれるのが、時間を掛けて旅体験できる乗り物なのかな?って思います。
宿泊体験は面白いアイディアですね!徹底的に再現してやってくれると面白いですが、冷静に考えると、だったら列車に乗れよって鉄道会社の人にツッコまれそうです(笑)

叡電観光電車「ひえい」の今春デビューがもうすぐなので僕も凄く楽しみにしてます♪そして長良川鉄道も「ながら」の3号車がデビューも♪♪
ただ残念ながら長距離ローカル鉄道の三江線が消える日も迫っていて、何故に貴重な鉄道資産を活かせないのか?沿線に沢山残る日本の原風景を武器に、海外からの観光客を取り込んで、観光列車を走らせればいいのにと思うのですが、まぁ素人アイディアですよね。
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